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青葉若葉の頃に、暖流にのって日本近海にやって来るカツオには二系統の群れがあります。
【鰹の回遊】
黒潮系のカツオ(のぼりガツオ)・・・・フィリピン近海から黒潮に乗り、沖縄の島伝いに北上。
小笠原のカツオ(下りカツオまたは戻りガツオ) ・・・・ミクロネシアから小笠原海流に乗り、小笠原と伊豆七島を通って北上、秋に北海道の南まで行き南下します。 |

カツオは敏活な海洋性の魚で、太平洋の温流域(水温17度から29度の水域)で黒潮(海流)に乗って、季節とともに回遊します。 彼らは遠い南の海(北緯20度付近)で生まれ、2歳魚(約45cm・約1.5kg)位になると、適水温(19度から23度の水温を好む)とえさを求めて北上します(季節索餌回遊)。
3月頃から黒潮に乗って九州、四国、関東、東北、そして北海道あたりまで北上する「初(のぼり)ガツオ」と海水温が低下する9月頃から南下を始める「戻りかつお」があります。
初期の頃はゴマサバ の稚魚やキビナゴなど、更には大好物のカタクチイワシを求めて、 フィリピン・台湾方面から第一陣が宮古島沖に来遊し、日本近海では南九州、薩南海域に達するのが2、3月頃。以降、 黒潮に乗って、土佐沖、潮岬沖、三陸沖をとおり8月に北海道南部沖合いに達します。そして秋口より南へ下るかつお(下りカツオ)は 沖合いの中層を一気に小笠原諸島方面に産卵に備えて南下します。 このときには、大きいもので約10kgにも太り、脂の乗りも抜群です。
日本近海まで回遊する鰹は一歳魚(40cm)からニ歳魚(60cm)までで、三歳魚となると沖縄までの南西諸島の南部や小笠原諸島ぐらいまでが北限となり、さらに高齢ななると暖かい海に住み着いてしまう。

鰹は回遊魚。温帯から熱帯にかけての海域に広く分布します。 鰹、松魚、堅魚と書きサバ課の魚でほかに秋から冬が旬のハガツオ、秋から春が旬のヒラソウダ(スマガツオ)、マルソウダ(メジカ)などがあります。しかし、市場に出されるのは本ガツオがほとんどで、ハガツオが代替品として出されることがある他は食卓の場で滅多にお目にかかることはありません。

最近のグルメ感覚からすれば脂の乗った下りガツオが現在の嗜好に合っているので人気が高いが、「目に青葉」の季節の初がつおも鮮度と香からいえばカツオ本来の味がして負けてはいない。初ガツオは香があり、脂が控えめで淡白な味わいが特徴です。
「初もの」というのは走りでその量は少なく、値段は高く、珍しさが楽しみのひとつとういところだが、「初ガツオ」に関していえばまったく違い、江戸っ子の粋だけで人気があったのではない。
「目には青葉 山ほととぎす 初ガツオ」は山口 素堂が初夏の味の代表として句に詠んだものですが、カツオが日本近海で獲れる「目に青葉の頃」がまさに旬であり、 カツオは一年に二度も旬を迎える美味しい魚ということなのです。特に初ガツオは、鮮度の良さと香が特徴で春をイメージする魚として広く定着しています。この初夏のカツオの味を生かす調理法は皮をつけたままで作る刺身とタタキです。この頃の鰹をより美味しく食べる工夫が土佐名物のたたき(藁焼きにするとますます美味しい)です。
ある歌人は「1分で燃え尽きる火にあぶられて輝く魚をたたきと呼べリ」と詠い、「刺身の美味しさに焼き魚の香り。おもえば贅沢な一品である」と表現しています。
下り鰹(戻りがつお)は、香はなくなりますが魚体が大きくなり、脂肪がのって重厚な味が楽しめます。タタキの他にも煮物、焼き物、炊きこみご飯などが下り鰹の味を生かす料理です。
かつおは火を通すと、堅くなって保存がきくとこから、戦国時代は火を通したり、干し固めて兵糧として用いられたという記録が残っています。
(このあたりから堅い魚→カタウオ→カツオに呼び名が変化か?)
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